HERITAGE SADDLE(ヘリテージサドル)
傷も、シワも、血筋も。
革が生きてきた痕跡を、そのまま携えるミリタリートート。
HERITAGE SADDLE は、定番のミリタリートートをベースに、国産のヌメ革で仕立てた新しいラインナップである。
※※この商品は受注生産品です。
在庫ありと表示されていても、お届けまでの納期は約6週間となります。
「在庫あり」とは、完成品ではなく、製作に必要な材料の在庫があることを意味します。
革以外のディティールや構造は、通常のミリタリートートと共通。
使い勝手やバランスはそのままに、素材を変えることで、バッグそのものの雰囲気を変えた。HERITAGE SADDLEは、ミリタリートートの実用性に、革そのものを育てる愉しさを極限まで高めたモデルである。

※写真はミリタリートートの「タン」
【サイズ】
サイズは幅約40cm(底幅30cm)×高さ約30cm(取っ手込み約43cm)×マチ約18cm
※幅、マチに関しては境界線が曖昧なのでだいたい上記の感じとしてイメージしていただきたい。
無染色のヌメ革が持つ、飾らない迫力
使用しているのは、国産のヌメ革。
じっくりと時間をかけて鞣される、ピット槽鞣しの革である。繊維はしっかりと締まり、使い込むほどに艶と深みを増し、色は濃く、表情は力強く育っていく。
この革には、染色もコーティングも施していない。いわば“すっぴん”の革である。
余計な化粧をしていないからこそ、革そのものの質感がダイレクトに現れ、持ち主のライフスタイルや時間の流れまでも、包み隠さず刻み込んでいく。
仕上げには、ニートフットオイルをたっぷりと含ませている。
牛の脚から採れるこのオイルは、革にしなやかさと潤いを与えてくれる。乾いた印象ではなく、最初からどこか色気のある質感に仕上がるのも、このモデルの魅力のひとつである。
綺麗すぎる革ではなく、革らしい革を使う
HERITAGE SADDLEでは、革に入った傷やシワ、血筋、色ムラなども含めて、革本来の表情として積極的に使用している。
均一で整った見た目だけを求めるのではなく、一枚一枚が持つ個性をそのまま活かす。そこに、このシリーズの価値があると考えている。
さらに、制作工程の中では革を水に漬ける工程があり、その過程で最初からシワが入る。
これは使い込んだ末に生まれたものではなく、製作の段階で刻まれるHERITAGE SADDLEならではの表情である。整いすぎた革にはない、少し荒々しく、少し無骨な空気感。その不均一さまで含めて、このバッグの魅力と捉えてほしい。
あえて綺麗な部分だけを選り分けず、傷やシワのある部分も使うことで、価格も現実的なところに抑えている。
もし無傷に近い綺麗な部分だけを厳選して製作するなら、価格はおおよそ1.5〜2倍ほどになるはずである。HERITAGE SADDLEは、見た目を均一に整えることよりも、革の個性をそのまま愉しめることに価値を置いたモデルだ。
ただし、表情の強い革だけを意図的に集めているわけではない。
一枚の革の中には、傷やシワが目立つ部分もあれば、比較的すっきりと整った部分もある。その全体を見ながら裁断しているため、仕上がりによってはラフで荒々しい表情になることもあれば、逆に思っていたより整って見える個体に仕上がることもある。どちらが届いてもHERITAGE SADDLEとして自然な姿であり、その振れ幅もまた、この革の魅力である。
縫製糸は、切れにくいスーパー繊維「ベクトラン」を使用
革がいくら頑丈でも、糸がすぐに切れてしまっては度々修理が必要となる。
火星探査機のエアバッグの外皮にも使われている「ベクトラン」で縫い上げることで、より頑丈なバッグとなっている。
育ち方は、使う人によってまるで変わる
染色もコーティングもしていないヌメ革は、シミや汚れ、日焼けの影響も受けやすい。
だが、それは弱点ではなく、この革が“生きる余白”を多く残しているということでもある。
丁寧に扱い、過保護なくらい気を配りながら、ゆっくり艶を育てていくのもいい。
逆に、多少の傷や汚れは気にせず、道具としてラフに使い込み、ワイルドな表情へ振っていくのもいい。どう育つかは、持ち主次第。同じHERITAGE SADDLEでも、誰が使うかによって、数年後の姿はまるで別物になる。
綺麗に育てるか、荒々しく育てるか。
その選択まで含めて、完成を持ち主に委ねたバッグである。
整いすぎた革では物足りない。
均一な美しさよりも、革が本来持つ荒さや深みを味わいたい。
HERITAGE SADDLEは、そんな感覚に応えるためのミリタリートートである。完成されたものを手にするバッグではなく、使いながら完成へ近づいていくバッグだ。
底鋲付きも選択可能。
ご購入前にご確認いただきたいこと
HERITAGE SADDLEでは、革本来の表情を活かすため、傷・シワ・血筋・色ムラなどが見られる革も使用している。
また、制作工程上、革を水に漬けることで生じるシワが最初から入る。これらは不良ではなく、本製品ならではの特性である。
加えて、染色やコーティングを施していないヌメ革のため、シミや汚れ、日焼け、擦れによる色の変化が起こりやすい。革の表情や色味、シワの出方には一点ごとの差があり、傷やシワが比較的目立つ個体もあれば、反対に比較的すっきりとした印象の個体もある。どちらも素材の個性であり、HERITAGE SADDLEの表情として受け止めていただきたい。
なお、「できるだけ綺麗な部分で作ってほしい」「できるだけ傷の多い部分を使ってほしい」といった、革の表情に関する個別の要望には対応していない。
一枚の革全体を見ながら、その都度バランスを取って裁断・製作を行っているため、その点はあらかじめ了承いただきたい。

SHINの商品は全て1931年製のSINGER足踏みミシンで製作されています。
生産効率は高くないですが糸締まりが良く、小物からバッグまで作ることが出来るオールマイティなミシンです。
足踏みで1針1針縫うことでハンドメイド特有のあたたかみが生まれます。